『No.1288 ポルカリアを飲む、僕カリヤ…再び』 【コントラーダ・ポルカリア/2016】 パッソピッシャーロ/イタリア・シチリア ・ネレッロ・マスカレーゼ 100% 合わせた夕飯 ・牛肉のステーキ ・ミートパイ ・ローズマリーポテト 抜栓し、グラスに注ぐ…ほんのり濃いめのガーネット。粘度は若干感じるかなってところ。初めのうちはそうでもないかもだが、少し時が経過すると、チェリーやベリー系の果実香が香ってくる。あとほんのりレーズン。結構アロマティックなのかな。スミレのような香りも。そしてほんの少しの香ばしさ的なものも感じたり。ナッツ…というより火薬みたいな。 そして一口…ん？…お、おぉ…口中に広がる複雑な風味。先程の果実の香りに準ずるような果実味。ベリー系、さくらんぼ、ほんの少しカシスとシトラス的酸味。ミントやローズマリーのようなハーブの要素。ミネラル感は強めかな。でもガッチガチではなく、しなりを感じさせるぐらい。厚みのある味わいとふくよかさとマッチョさの中間あたりの程よい肉付きと筋肉のバランス感がお見事といったところか。 請謁ながらこの日は自分の誕生日を家族にお祝してもらたので、こういった自分の好物ばかりだったわけど、牛肉のステーキには、まず良く合った。肉の旨味に寄り添い、口中の脂はリセット。この感じが実に絶妙。ミートパイは専門店でのテイクアウト。中の具材は色々なスパイスで味付けしたものなんだけど、またこの具材とも合わないはずがない。ついつい進んでしまう。 ローズマリーポテトは言わずもがな。 力強いアタックながらも、ただ叩きつけるようなわけでなく、どことなくしなやかで品のあるアタック。豊かな果実味とスパイスやハーブの風合い、バニラや火打石のようなニュアンスも垣間見える1本。実にエレガントな味わい…陳腐な言葉しか思い浮かばないが、まさにそんな感じ。 ごちそうさまでした！

カリヤカ・ズノリ