『No.1185 まっすぐさとふくよかさ』 【ミュラー・トゥルガウ・フォン・レス/2021年】 ゲオルグ・アルプレヒト・シュナイダー/ドイツ・ラインヘッセン ・ミュラー・トゥルガウ 100％ 合わせた夕飯 ・グリルチキン ・麻婆茄子 ・サーモンロール入りサラダ スクリューキャップを抜栓し、グラスに注ぐ。サラリとした液体感に爽やかなレモンイエローの色合い。マスカットや熟れた洋梨のような果実の香りにほんの少しの若草のニュアンス。 そして一口...うん、じつに素直でまっすぐな味わい。果実の風味にキュッとくる心地良い酸味。梨の味わいに桃の要素や蜜の風味も感じたり。そしてハーブのティーの要素も感じられたり。スッと入ってくるときのまっすぐな感じってなかなかいいなぁ。 飲んだ時に感じた桃や蜜のふくよかなさ要素(ほの甘さ)が良い感じ。 まずグリルチキンに合わないはずがない。クリスピーでジューシーなチキンに粒マスタードを添え、頬張る。そしてこのワインをキュキュッと一口。あぁ、この感じが実にいい。ふくよかな風味もさることながら、このキレの良さがたまらない。麻婆茄子にも実に良いあんばい。ピリッとした辛さに寄り添うような姿勢が心憎い。 まず飲みやすく、そしてふくよかで豊かな果実味。ハーブのニュアンスが絶妙に絡む、なかなか隅に置けない一本。 ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ