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2.5
2005 ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ ヴァン・ド・フランス・ブラン レ・カー キュヴェ・セレクション216(Lot0509) ブルゴーニュ/フランス 金曜日のワイン。 7月14日はフランスの革命記念日、いわゆるパリ祭ですね♪ この日は、絶対にツール・ド・フランスを観ながらフランスワインを飲む! そんな日に決まっています。 1ヶ月近い長丁場のレースも後半に入りましたが、今年は、ノンビリした雰囲気がまるでありません(汗) 去年のチャンピオンと一昨年&一昨々年(さきおととし)のチャンピオンである2人が、バチバチと目に見えるような青い火花を散らしながらお互いを削り合う展開が、レースの序盤から、毎日のように続いているからです。 飛び抜けた実力者の2人が、来る日も来る日も本気で走っているので、総合争いは、他の選手が割り込む余地が全くありませんが、新旧チャンピオンの力があり得ないほど拮抗しているので、最終的に差を分けるのは、微妙なディテールの違いなんでしょうね? さて、ワインです。 つくり手のジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェは、マコネーの生産者で、基本は3種類のマコン・ヴィレ・クレッセをつくっているそうです。 夫婦2人の小規模なドメーヌで、若くても50年程度、古いものは120年以上の超古樹からワインをつくっています。 夫婦そろってSO2アレルギーがあるため、必然的に自然派のワインづくりを行うことになり、醸造時も瓶詰時も、一切、酸化防止剤を使うことがないとのこと。 この「レ・カー」は、COTEAUX DES QUARTSという畑の平均樹齢90年のシャルドネから、数年に一度しかつくられない特別なキュヴェ。 216リットル入りの古樽で醸造されたため「セレクション216」と名付けられています。 そして、こだわり抜いたつくり故か、当然のようにAOP認定されず、地理的表示と年号表記が認められないヴァン・ド・フランス規格となります。 ワイン名の「レ・カー」は、そのことを意味する命名で、écartという単語は「外れ」「格差」「逸脱」といった意味を表しています。 「Lot0509」とあるのは、このドメーヌの独自ルールで、2005年に収穫したぶどうでつくったワインを2009年に瓶詰したという意味。このワインは、さらに11年間の瓶熟成を経てリリースされたそうです。 分厚い封蝋にスクリューを刺してコルクを引き抜き、ワインをグラスへ。 外観は、強いエネルギーを感じる黄金色。何気なくボトルを見ると、大量の澱が存在していることが見て取れますが、ワインに濁りはなく、クリアな状態です。 グラスからは、還元香と思しき、強いフリントと微かな硫黄の、いわゆるビオ香。 しかし、その向こうから溢れてくるのは、黄色い花と、花梨や洋梨、熟した柑橘といった果実の香り。 白ワインらしからぬスパイシーさや、カチカチと硬いミネラルのニュアンスもありますね。 口に含むと、柔らかな果実の旨みと、豊かな酸、タンニンのような軽い渋みや微かな苦み、鼻に抜けていく感じの爽やかなミント感。 分厚く滑らかなテクスチャがあり、とても飲みごたえがあります。 マコネらしい、熟したフルーツのトロピカル感と同時に、ちょっとした冷涼さも。 しかし、旨みが強いですね♪ とてもユニークな、シャルドネっぽくない味わいではないでしょうか? 飲んでいて「似ているかも?」と思ったのは、マコンや他のブルゴーニュではなく、ロワールのシュナン・ブラン、それも、ニコラ・ジョリーのサヴニエールでした。 そりゃ、AOPは通らないわなと、思わず納得(笑) いや、でも間違いなく美味しくて、特に、自然派好きの方には見逃せないワインだと思いました。
iri2618 STOP WARS
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2005 ジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェ ヴァン・ド・フランス・ブラン レ・カー キュヴェ・セレクション216(Lot0509) ブルゴーニュ/フランス 金曜日のワイン。 7月14日はフランスの革命記念日、いわゆるパリ祭ですね♪ この日は、絶対にツール・ド・フランスを観ながらフランスワインを飲む! そんな日に決まっています。 1ヶ月近い長丁場のレースも後半に入りましたが、今年は、ノンビリした雰囲気がまるでありません(汗) 去年のチャンピオンと一昨年&一昨々年(さきおととし)のチャンピオンである2人が、バチバチと目に見えるような青い火花を散らしながらお互いを削り合う展開が、レースの序盤から、毎日のように続いているからです。 飛び抜けた実力者の2人が、来る日も来る日も本気で走っているので、総合争いは、他の選手が割り込む余地が全くありませんが、新旧チャンピオンの力があり得ないほど拮抗しているので、最終的に差を分けるのは、微妙なディテールの違いなんでしょうね? さて、ワインです。 つくり手のジル・エ・カトリーヌ・ヴェルジェは、マコネーの生産者で、基本は3種類のマコン・ヴィレ・クレッセをつくっているそうです。 夫婦2人の小規模なドメーヌで、若くても50年程度、古いものは120年以上の超古樹からワインをつくっています。 夫婦そろってSO2アレルギーがあるため、必然的に自然派のワインづくりを行うことになり、醸造時も瓶詰時も、一切、酸化防止剤を使うことがないとのこと。 この「レ・カー」は、COTEAUX DES QUARTSという畑の平均樹齢90年のシャルドネから、数年に一度しかつくられない特別なキュヴェ。 216リットル入りの古樽で醸造されたため「セレクション216」と名付けられています。 そして、こだわり抜いたつくり故か、当然のようにAOP認定されず、地理的表示と年号表記が認められないヴァン・ド・フランス規格となります。 ワイン名の「レ・カー」は、そのことを意味する命名で、écartという単語は「外れ」「格差」「逸脱」といった意味を表しています。 「Lot0509」とあるのは、このドメーヌの独自ルールで、2005年に収穫したぶどうでつくったワインを2009年に瓶詰したという意味。このワインは、さらに11年間の瓶熟成を経てリリースされたそうです。 分厚い封蝋にスクリューを刺してコルクを引き抜き、ワインをグラスへ。 外観は、強いエネルギーを感じる黄金色。何気なくボトルを見ると、大量の澱が存在していることが見て取れますが、ワインに濁りはなく、クリアな状態です。 グラスからは、還元香と思しき、強いフリントと微かな硫黄の、いわゆるビオ香。 しかし、その向こうから溢れてくるのは、黄色い花と、花梨や洋梨、熟した柑橘といった果実の香り。 白ワインらしからぬスパイシーさや、カチカチと硬いミネラルのニュアンスもありますね。 口に含むと、柔らかな果実の旨みと、豊かな酸、タンニンのような軽い渋みや微かな苦み、鼻に抜けていく感じの爽やかなミント感。 分厚く滑らかなテクスチャがあり、とても飲みごたえがあります。 マコネらしい、熟したフルーツのトロピカル感と同時に、ちょっとした冷涼さも。 しかし、旨みが強いですね♪ とてもユニークな、シャルドネっぽくない味わいではないでしょうか? 飲んでいて「似ているかも?」と思ったのは、マコンや他のブルゴーニュではなく、ロワールのシュナン・ブラン、それも、ニコラ・ジョリーのサヴニエールでした。 そりゃ、AOPは通らないわなと、思わず納得(笑) いや、でも間違いなく美味しくて、特に、自然派好きの方には見逃せないワインだと思いました。
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