『No.1257 まずウットリしてしまう』 【フィサン/2014年】 オーレリアン・ヴェルデ/フランス・ブルゴーニュ ・ピノ・ノワール 100% 合わせた夕飯 ・芋煮 ・フライドポテト 抜栓に失敗…コルクの一部が破損し、抜くことができず瓶内に沈め、茶漉しを挟んでグラスに注ぐ。若干意気消沈。グラスの中の液体はレンガのような赤茶色。しっとり感もあるが、どことなくフレッシュさを醸し出しているような。チェリーやスミレ、ほんの少しスパイシーな何かと湿り気を帯びたような腐葉土のニュアンス。 そして一口…あ…すごい…しなやかで柔らかなアタックにまずウットリ。このしなやかで柔らかなアタックは何だ！ウットリもするがびっくりもしてしまう。そして口中で味わった後の喉への通り具合がとてもヴェルヴェッティーン。液体の力強さを感じるも、スルスルーっと飲めてしまうから不思議。チェリーやカシスのような少しグジュリ感のある果実味に、シナモンや紅茶のニュアンスを感じさせ、アフターにほんの少しのプルーン感。それにしても止まらないなぁ。 本日、妻特製の牛肉と里芋の芋煮だったわけだが、この芋煮との相性が殊の外抜群で、ワインを選んだ自分も我ながらびっくり。たぶん合うはず…と勝手な思い込みで合わせてみたが、ドンピシャ！ワインと料理が決して喧嘩することなく、お互いの良さを引き出し合う感じが実にグッド。しっかり味の染みた里芋を頬張りつつ、フィサンをいただく…おお、なんか贅沢。 フライドポテトには言わずもがな…って芋ばっかだな。 それにしても、この飲み口は絶品だなぁ…ごちそうさまでした。

カリヤカ・ズノリ