Bergström cumberland reserve pinot noir 2013 ウィラメットバレーPN のお手本のような素晴らしいワイン。溢れ出るイチゴのアロマ、清らかな酸、豊かだが優しさのあるタンニン。 若干枯れた感じのある色合いの透明度の高い液体には、その見かけからは想像もつかないような旨味や味わいが含まれている。 スーボワやキノコのニュアンスは、これが高級ワインであることを静かに主張し、マルチヴィンヤードのワインの良さを控えめに表現するマイルドなテイストとの調和はパーフェクト。 収穫のタイミングでの気候が厳しかった2013のワイン作りのアプローチはそれぞれだっただろうが、この作り手の手法も１つの正解だったことは間違いない。 3つのAVAにまたがる5つの自社畑から収穫されたブドウは、その熟度がベストではないものも含まれているはずだが、それさえも味わい深さとして昇華しているのはさすがとしか言いようがない。 セラーに眠っているトップキュベ、ベルグストロムヴィンヤード2012を飲むタイミングは、これを飲んで余計に難しくなってしまった。一体いつ開けたら良いと言うのか。

m.shingo