仏ボルドーの「1979 デロー」です。 透明感のある、少し茶の入ったオレンジの色調。 香りにはあんずとキノコに腐葉土。 味わいの果実は、淡い柑橘系の赤い果実に少しだけ黒い果実。 酸味が豊かで、少しですがまだ舌に渋みが残ります。 まだ少しだけ感じる果実の甘酸っぱさ。 薄く消えそうな余韻。 このクラスのワインでも、ちゃんと熟成してまだ活きています。 薄く消えそうだった抜栓直後から、じわじわと甘い果実の味わいが開いてきました。 このワインはちゃんと熟成して生きている。 最新ヴィンテージは2000円せずに買えるワインなのに驚きました。 これもまた古酒の楽しいところ。

末永 誠一