ジュヴレ・シャンベルタン・ アン・ジュイズ 2012 ドメーヌ・マルシャン・グリヨ マルシャン・グリヨの特徴として、アッサンブラージュをほとんど行わないらしい。村名格「アン・ジュイズ」は、ジュヴレ・シャンベルタン村落の南に位置する平地の畑で、「アン・ソンジュ」と同様に、プルミエ・クリュの「クロ・プリウール」をエレガントにしたようなスタイルのワインが生まれるそうな。 マルシャン・グリヨとマルシャン・フレールの2ドメーヌが単独で瓶詰めを行っている区画だそうだが、シルヴィ・エスモナンもヴィエイユ・ヴィーニュ・キュヴェの原料ブドウをこの畑から得ているとのこと。 栽培面積は1ha、平均収量34hl/ha、樹齢35年 、砂質の土壌、ホーロー・タンク主醗酵後、オーク樽にてマロラクティック醗酵、オーク樽 18カ月（仏産・ルクセンブルグ産、228L、新樽比率33%）熟成。 鮮やかだが深みも見せるエッジ。 アロマはフランボワーズ、レッドチェリー、清涼なミントが効いた、甘めでエレガンスな樽香、キャラメル、バニラ、薔薇の花、柑橘系のスパイス、軽めのナッツなど。 優しくマイルドな赤の果実味、酸やタンニンもシルキーでベルベットなニュアンスが、ルーミエのシャンボールミュジニーに近からず遠からずと言ったエレガンスさ。ジュヴレらしく力強いストラクチャーを現すというより、可愛らしいテクスチャーが前面に出たミネラル豊富な生花のよう。 余韻は長くないが紅茶や甘草、森の下草、熟したベリーなど。 テイストのクオリティは高い。力強いジュヴレというより、やっぱシャンボールのような優雅さをメインに連想させる。 ただ1.5時間くらい経過すると酸が強調してくる酸化具合なので、開けたら早めに飲んだ方が良いと思う。

Daichi