ヨーカドーで特価990円。定価は2100円程度らしい。アメリカはナパバレーのカベルネS。 外観は澄んだ赤色の深みのあるガーネット。綺麗な赤紫色で透明感が高いが、深みがあるのでグラス底が僅かに見えるか見えないか程度。脚は輪郭が太めに出て、数本ゆっくりと垂れるしっかりめの14.5%。 香りは明確な赤いベリー。ラズベリー感が強いが、少しブルーベリー的な落ち着いたニュアンスもある。甘酸っぱい香りの中に、ややスモーキーなもわっとした樽のロースト感。僅かにレモングラスのようなさっぱりとしたハーブのニュアンスも。 アタックは冷涼感のある飲み口で、意外にもキレのある酸味。伸びやかな酸の余韻と共に渋味が現れてきて、じんわりと舌が収斂する。 甘味は香りによく現れるが、味わいでは未熟で酸っぱい赤いベリー系の印象。ただ、甘味は無いがジャムを思わせる凝縮感はある。 渋味は骨格がしっかりとしつつ、酸味とは1:1とバランスに優れる。伸びやかな渋味で、先に現れる酸味と交代する感じ。濃く厚い黒ブドウの皮と、樽の木的なローストの渋味。苦味、タンニン感は無く、植物的なじんわりとした渋味の印象。 酸味も渋味とバランスが良く、キレが良いが伸びやかな酸が渋味に先行する。キレ味の良さはレモン的で、さっぱりしている。ただじんわりと伸びやかなニュアンスはリンゴ酸的でもあり、酸味としては重層的で飲み応えしっかり。 全体的に渋味と酸味のバランスに優れ、先行する酸味とバトンタッチするように渋味はどちらも伸びやかで、余韻が途切れずに飲み応えがある。酸はキレ味があるので、渋味の邪魔をせず、混ざらない感じで味わいを感じやすいので、意外と初心者にも優しい。 飲み応えとしてはミディアム寄りのフルボディで、甘味はあまり無いが香りはしっかり甘やかなので、中辛口くらいの印象。 さっぱりとキレがありつつ、伸びやかで酸味と渋味は分かりやすく、複雑味もそれなりにあるので、飲み応えしっかりでオススメ出来るワイン。

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