抜栓後の香りは黒く湿った北の土の香り。口に含むと優しいとは言えない酸が前面に。これは失敗かなー、と思いつつ、料理と合わせるとこれが凄く優しく爽やかな酸に変わる。 料理はパクチーとイカのナンプラーベースの和え物。クリームコロッケ、牡蠣のオイル漬け。 どれも驚くほどマッチするから不思議。 更に終盤は良質なピノ特有の優しく柔らかい酸と小さく円やかな果実味も顔を出して単品でもオッケー。 料理に合わせてじっくり飲むと真価を発揮する、実に奥深いワインでした。機会があればリピートします。 北海道のワイン、見る目が変わりました。

Masahiko Inoue